11/17(Fri) - 11/27(Mon)
「景の気配II 平松麻絵画展」
faber LABORATORIO
長野県松本市大手1-3-28 神山ビル2F

平松さんの絵は、力強さとはかなさが絶妙なバランスをとって屹立しているように感じる。
絵の中心的なモチーフは、彼女の心のなかにもくもくと沸き上がる雲である。 雲、それは見えているのに存在しないもの、空気中の水分にあたった光の乱反射である、手探りで愚直なまでに試行模索を繰り返し、心の風景を可視化させたもの、それが平松麻さんの作品なんだと思う。
非在を存在化させる技法。それをプラトンは真の創造と呼んだ。
これから活躍の場をさらに拡げながら、どんどん作品の世界を深化させていくのだと思う。描く毎に絵が変化する、そんなダイナミックな時期だから、どんな作品が届くのか予測がつかない。いまからとてもワクワクしている。

井藤昌志



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